【まとめ】化学発光ウェスタンブロッティングについてのよくある質問と回答をまとめてみた

【まとめ】化学発光ウェスタンブロッティングについてのよくある質問と回答をまとめてみた

普段、お客様からいただく化学発光ウェスタンブロッティングのご質問について、考えられる原因とその解決方法をまとめました。ウェスタンブロッティングでお困りの際はぜひ参考にしてください!

Q1:化学発光ウェスタンブロットでの注意点は?

化学発光検出では基質が完全に消費されると発光反応は停止します。発色検出では酵素量や反応時間に比例して発色性沈降物の量が増加、検出感度が向上することもありますが、化学発光では過剰量の酵素により基質が消費されて発光シグナルが得られないことがあるため、固定化する酵素量、つまり使用する一次抗体濃度や標識二次抗体濃度の最適化が必要になります。

Q2:化学発光基質の変更によりバックグランドは上昇しますか?

高感度な基質に変更した場合、抗体濃度やブロッキング条件によっては、バックグランドが上昇することがあります。基質の高感度化によりシグナルと共にノイズも増幅されるため、それまで検出されなかったレベルの非特異的な結合または吸着がノイズとして検出され、バックグランド上昇の原因となります。通常、抗体濃度(特に二次抗体濃度)の低下やブロッキング条件の再検討により、バックグランドは低下します。

Q3:同じSuperSignalシリーズであれば、抗体希釈率など同じプロトコルで使用できますか?

SuperSignal West Pico, Dura, Femtoで抗体希釈率は異なります。たとえばFemtoPicoのプロトコルに従って使用すると、バックグランドの上昇やシグナルの急激な減衰(フラッシュ)が生じることがあります。プロトコルにある推奨抗体希釈率に従って抗体濃度の最適化を始めることをおすすめします。

Q4:黄~茶色のバンドが肉眼でもメンブレン上で確認できるが、発光シグナルが検出できません。

HRPは酸化されると茶色に変色します。HRP標識二次抗体にも非常に低い割合で酸化型HRPが含まれますが、酸化型HRPの存在率は非常に低く、至適化されたシステムではHRPの色が肉眼で見えることはありません。バンドが黄色~茶色に見えるのは大量のHRPが固定化されているためと考えられます。抗体濃度が高すぎると基質が速やかに消費され、発光シグナルが検出されないことがあります。

Q5:抗体製造元のデータシートに従い一次抗体を使用しましたが、シグナルが検出されません。

基質反応液にHRP標識物を直接添加して発光を確認するDark Room Testをおすすめします。抗体のデータシートにはTMBやDABなどを用いた発色検出での推奨濃度が記載されていることがあります。基質の取扱説明書に記載されている推奨濃度で抗体を使用してください。

Q6:化学発光基質を変更したところ、以前よりも多くのバンドが検出されました。

高感度な基質に変更することにより、以前は検出されなかったバンドが検出されることがあります。発現量が低く検出されなかったタンパク質が検出されるようになることもありますが、非特異的なバンドが検出されることもあります。高感度な基質に変更した場合、ブロッキング条件や抗体濃度の最適化が必要です。

Q7:抗体濃度などの検出条件は同じですが、バンドが検出されません。もしかして不良ロットでは?

基質反応液にHRP標識物を直接添加して発光を確認するDark Room Testをおすすめします。
発光が確認された場合、基質はワークしています。実験条件が最適化されていない場合、基質のロットが異なるだけで検出できなくなることがあります。抗体濃度、ブロッキング条件の検討をおすすめします。

Q8:条件が最適化されているか、間単に確認する方法はありますか?

抗体濃度が至適化されているかを確認するにはフィルムへの露光を2回行います。1回目の露光は基質と反応させた直後に行い、2回目の露光は基質との反応から1時間後に行います。抗体濃度などの各条件が至適化されていれば発光シグナルは2回目の露光でも継続しているはずです。2回目の露光でシグナルが検出されない場合、HRPが過剰な可能性があります。

Q9:SuperSignalにはどの転写メンブランを使うといいですか?

ニトロセルロースやポリビニルジフルオライド(PVDF)が使用できます。SuperSignal West Picoではニトロセルロースでより良好な結果が得られることがあります。

Q10:最適なブロッキング剤はなんですか?

バックグラウンドは相対的な現象で、全ての実験系で最高のS/N比を実現できるブロッキングバッファーはありません。たとえば、最も一般的なブロッキング剤のミルクにはビオチンが含まれているため、アビジン/ビオチン検出システムでは使用できません。またリン酸化タンパク質が含まれているため、リン酸化タンパク質の検出を困難にする可能性があります。このような場合、ビオチンやリン酸化タンパク質を含まない事が保証されているSuperBlock Blocking Buffersをおすすめします。

Q11:SuperSignalと一緒に使わない方がいい試薬はありますか?

HRP酵素を用いる化学発光では防腐剤のアジ化ナトリウムの使用はできません。防腐剤ではアジ化ナトリウムの変わりにチメロサールを使う事ができます。硫化物、シアン化物、フッ化物、過酸化物イオンなどもHRP酵素を阻害することが知られています。

Q12:核酸の検出やELISAにSuperSignalを使うことはできますか?

使用は可能ですが、SuperSignalはウェスタンブロット用に最適化されているため、感度の低下やバックグランドの上昇がみられる可能性があります。核酸の検出にはChemiluminescent Nucleic Acid Detection Module Kitを使用してください。ELISAにはSuperSignal ELISA FemtoSuperSignal ELISA Picoの使用をおすすめします。

Q13:化学発光検出したメンブレンからは抗体を剥離・再プローブできますか?

化学発光では剥離・再プローブが可能です(発色検出ではできません)。ただし、タンパク質によっては抗原性が低下することがあり、再プローブに必要となる抗体濃度が上昇することがあります。

Q14:以前のSuper Signal West DuraやFemtoのキットに含まれていたサービス抗体(HRP標識二次抗体)と同等品が欲しいのですが、入手は可能ですか?

10 ug/mlのStabilized Goat Anti-Mouse IgG (H+L), Peroxidase ConjugatedStabilized Goat Anti-rabbit IgG (H+L), Peroxidase Conjugatedがそれぞれ対応します。

この記事に関する、ご意見・ご質問がございましたら、下記フォームからご連絡ください。

お名前 (必須)

メールアドレス (必須)

勤務先・所属先

題名

メッセージ本文

 確認ページはございません。内容をご確認の上チェックを入れてください

トレーニング