これでもう迷わない!ELISA用マイクロプレートの種類まとめ

これでもう迷わない!ELISA用マイクロプレートの種類まとめ

はじめに

弊社では、サイトカインELISAキットのほか、プレート、基質、抗体、バッファーなど、マイクロプレートアッセイ系の構築に関する製品を各種ご用意しています。今回は、アッセイで要求される感度やダイナミックレンジに応じたELISA用マイクロプレートの選択に関してご紹介します。

プレートフォーマット

吸光測定で一般的に用いられるクリアプレートのほかに、白(化学発光)や黒(蛍光や化学蛍光)があります。化学発光検出ではシグナルの増幅を目的に白色プレートを、蛍光検出ではノイズの軽減を目的に黒色プレートを選ぶことが多いです。フォーマットとしては96穴と384穴がありますが、96穴プレートで予備実験した後に384穴プレートに変更して、スループットの向上とサンプル量や試薬量の減少を図ります。

活性化の種類

疎水吸着による固相化は広く利用されていますが、疎水吸着が難しい低分子化合物やペプチド、または疎水吸着で活性が低下するタンパク質には、活性化プレートが利用されることがあります。

たとえば、疎水吸着では変性を考慮して高濃度の抗体やタンパク質をウェルに添加(通常、サンドイッチELISAでは捕獲抗体を1-9 μg/mlでウェルに添加)しますが、疎水吸着以外の固相化法でコーティング濃度を下げることができる場合があります。

活性化プレートには、抗ウサギや抗マウスなどの二次抗体、プロテインA, G, A/G, Lなどのアルファベットタンパク質、アビジンやストレプトアビジンなどのビオチン結合性タンパク質で活性化されたプレートのほか、ペプチドや低分子化合物のアミンやスルフヒドリルと自発的に結合する官能基で活性化されたプレートもあります。

二次抗体やアルファベットタンパク質で活性化されたプレートは抗体固相化を目的とした製品ですが、サンドイッチELISAに利用するとバックグラウンドノイズが上昇することがあります。二次抗体プレートでは捕獲・検出抗体の抗体種が異なれば問題はありませんが、アルファベットタンパク質では検出抗体がアルファベットタンパク質と反応するため、サンドイッチELISAでの利用は難しく、製品の用途は競合EIAに限られます。

抗体、タンパク質、ペプチド、核酸の固相化に、最も利用されるプレートのひとつにビオチン結合性タンパク質で活性化されたプレートがあります。弊社では、ストレプトアビジンやニュートラアビジンで活性化したプレートを各種ご用意しています。

プレートの種類

弊社では、ストレプトアビジンやニュートラアビジンに関しては、Standard Binding Capacity (SBC)、High Binding Capacity (HBC)、High Sensitivity (HS)のシリーズをご用意しております。

HSプレートは、独自のテクノロジーによりウェル表面が活性化されており、低濃度サンプル測定時のシグナルノイズ比の向上を目的とした製品です。HSプレートの標準プロトコルでは疎水吸着法の1/1,000程度の希薄な抗体 (ng/ml)でコーティングを行います。

elisa-microplate-fig1

図 High Sensitivity Coated Platesによる低濃度ビオチン標識サンプルの検出。ビオチン標識ウサギIgGをstreptavidin-coated high sensitivity (HS) platesまたはstreptavidin-coated standard binding capacity (SBC) platesに添加しました。30分間後、TBSで洗浄、100 ng/ml HRP標識ヤギ抗ウサギIgGと30分間反応させました。検出はThermo Scientific QuantaBlu Fluorogenic Peroxidase Substrateにより、430nmで蛍光測定しました。

高いスループットが要求されるスクリーニングアッセイでは特にダイナミックレンジを重視してアッセイをデザインすることがあります。ターゲット濃度が未知なサンプルを測定する場合、サンプル中のターゲット濃度がダイナミックに収まるようにサンプルの希釈系列(2倍, 5倍, 10倍など)を調製して別々に測定しますが、希釈系列数の増加にしたがって測定数も増えることになります。ダイナミックレンジの広いアッセイは希釈系列数を減らすことができるため、測定数を減らすため、ダイナミックレンジの広いアッセイデザインが好まれます。

ダイナミックレンジを広げるには、結合キャパシティの高いプレートを用いるのが一般的です。下の表では、弊社のストレプトアビジンプレートとニュートラアビジンプレートに関して、結合キャパシティとダイナミックレンジの比較を行っています。

表 ビオチン結合性タンパク質プレートの特性
High Sensitivity (HS) High Binding Capacity (HBC) Standard Binding Capacity (SBC)
用途 高感度なアッセイ ダイナミックレンジの広いアッセイ 標準的なアッセイ
ビオチン標識物の推奨サイズ > 26kDa > 8kDa > 8kDa
定量域**
Streptavidin Plates
5 〜 300 ng/mL 62 〜 10,000 ng/mL 31 〜 1,250 ng/mL
定量域 **
NeutrAvidin Plates
5 〜 125 ng/mL 15 〜 2,500 ng/mL 15 〜 300 ng/mL

** ビオチン標識ウサギIgG (100 ng/ml)とHRP標識ヤギ抗ウサギIgG (100 ng/ml)およびThermo Scientific QuantaBlu Fluorogenic Peroxidase Substrateにより決定した。

ストレプトアビジン/ニュートラアビジンプレートともに、HBCプレートではSBCプレートに比べて化学蛍光検出におけるダイナミックレンジが大きく改善されていることがわかります。

最後に

マイクロプレートアッセイでは、アッセイを構成する試薬の組み合わせにより感度やダイナミックレンジが大きく変更されることがあります。弊社では、アッセイ用途に応じて最適な製品を選択していただけるよう、さまざまな製品をご用意しております。

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