内在性コントロールの選択、迷ったらこれだ!|今こそ本気で徹底理解! リアルタイムPCR講座 第12回

内在性コントロールの選択、迷ったらこれだ!|今こそ本気で徹底理解! リアルタイムPCR講座 第12回

今回は、どの遺伝子を内在性コントロール遺伝子として用いれば良いのか、内在性コントロールを最終的に決定するための、検討に入ります。

過去に同じ実験系で報告がある場合

最近では、内在性コントロール遺伝子を検討した報告が増えてきています。ご自分の実験系について信頼できる過去の報告がある場合は、そこで最適とされる遺伝子を用いれば、まず問題は無いでしょう。

過去に同じ実験系で報告が無い場合

弊社では、内在性コントロール遺伝子を検討するためのツール、TaqMan® Array Human Endogenous Controlsを提供しております。96ウェルPCRプレートに、32種類の内在性コントロール遺伝子となりうる遺伝子検出用TaqMan®プローブ、プライマーセットが凍結乾燥された状態で搭載されています(図1)。cDNAサンプルとマスターミックスと解析したいサンプルを混ぜて加えるだけで、3種類の検体に関して内在性コントロールの評価が可能です。

qpcr-basic12-fig1

図1 TaqMan® Human Endogenous Control Plateに搭載されている候補遺伝子。18S rRNA (18S)、ribosomal protein large P0 (huP0)、β-actin (hubA) 、peptidylprolyl isomerase A (cyclophilin A) (huCYC)、GAPDH (huGAPDH)、phosphoglycerate kinase 1 (huPGK)、β-2-microglobulin (huB2m)、β-glucuronidase (huGUS)、hypoxanthine phosphoribosyltransferase 1 (huHPRT)、TATA box binding protein (huTBP)、transferrin receptor (p90, CD71) (huTfR)

ではさっそく、TaqMan® Array Human Endogenous Controlsを用いた内在性コントロールの評価をみてください(図2)。

ここでは4つのサンプル(骨髄、脾臓、胸腺、肺由来のトータルRNA)で、各遺伝子の発現変動を解析しています。18S rRNA、あるいはβ-Actinが、4サンプル間での発現レベルの変動が小さいことがわかりますね。この結果から、18S rRNA、β-Actinが内在性コントロール遺伝子に最適であり、逆にGAPDHやtransferrin receptorは適していないといえるのです。

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図2. Clontech社から購入した骨髄、脾臓、胸腺、肺由来のトータルRNAをMultiScribe™ Reverse TranscriptaseによってcDNAに変換。骨髄サンプルをキャリブレーターに設定し、各臓器間での遺伝子の発現量を比較した。縦軸はThreshold Cycleの差を示し、上に伸びるほど発現量が高いことを示す。Threshold Cycleの1サイクルの差は、遺伝子発現量においては約2倍の差を意味する。

最適な内在性コントロール遺伝子候補が見つかったら、あとはそれをご購入いただくだけで、条件検討をしなくとも正確で再現性の高い結果が得られます。

TS白神
18S rRNAを除くほとんどのアッセイではエクソンジャンクション上にTaqMan®プローブが位置しているので、ゲノムDNA由来の増幅検出を心配することなく実験できます。また、ターゲット遺伝子と内在性コントロール遺伝子を1つのチューブで同時に増幅するようプライマー濃度が最適化され、multiplexな反応系でもPCRが正しく進む内在性キットもあります。通常は困難なmultiplex PCRが手軽に行え、貴重なcDNAサンプルを有効に利用できます。

弊社の内在性コントロール試薬は、既に様々な論文で報告されているので安心してご使用いただけます。

これから遺伝子の発現定量解析を始めようという方、あるいは実験中の方も、内在性コントロール遺伝子は十分に検討して選択し、研究を進めることをお勧めいたします。

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