【凍結保存の基礎 3】知っておきたい!凍結保護剤の豆知識

【凍結保存の基礎 3】知っておきたい!凍結保護剤の豆知識

この連載では、凍結保存に関する役立つ情報をお届けします。
普段、何気なく感じていることに対するヒントにもなると思いますので、ぜひお気軽にご覧ください。

凍結保護剤

細胞を凍結保存する際に使われる凍結保護剤に絶対的な決まりはありませんが、一般的にジメチルスルホキシド(DMSO)やグリセロールが広く用いられており、細胞や細胞小器官を保護するために効果的な物質であることが知られています。DMSOやグリセロール以外には、ポリエチレングリコールやプロピレングリコール、グリセリン、ポリビニルピロリドン、ソルビトール、デキストラン、トレハロースなども凍結保護剤として使われており、細胞保護作用があるといわれています。凍結保護剤は細胞の凍結時に、氷の結晶が細胞内にできることを防ぐために効果的だと考えられています。DMSOは細胞膜透過性であり、細胞の脱水を促進させることによって氷の結晶の成長速度を遅らせ、氷晶形成を阻害します。また、凍結保存する細胞によって適した凍結保護剤は異なります。細胞毒性が低いグリセロールが用いられる一方で、原生生物や植物細胞、哺乳動物細胞などの複雑な構造をもつ細胞にはより細胞内に浸透しやすいDMSOが汎用されています。

凍結保護剤の最適濃度

凍結保護剤は細胞懸濁液に添加する前に、新鮮な培地で規定濃度に希釈する必要があります。これにより、凍結保護剤が惹起する化学反応や発熱による細胞へのダメージが最小限に抑えることができ、また、凍結保護剤を細胞懸濁液に均一に添加することができます。DMSOとグリセロールは一般的に5~10%(v/v)の濃度で用いられます。植物細胞を除き、通常DMSOとグリセロールを一緒に用いることはありません。凍結保護剤の至適濃度は細胞によって異なります。

良好な結果を得るためには細胞が耐え得る最大濃度で使用することが望ましいと言われており、凍結保護剤の至適濃度を決定するために濃度を段階的に上げていき細胞の感受性を調べる方法があります。凍結保護剤の種類と至適濃度を決定する際の一般的な目安を【表1】に示します。

凍結保存の基礎 3

 

 

 

 

 

 

(凍結保存用製品カタログ2016-2017, p5)

凍結保護剤の調製方法

DMSOもグリセロールも研究用グレードを用い、使用前に滅菌します。グリセロールは121℃15分でオートクレーブ滅菌します。一方、DMSOはアルコール洗浄し、DMSOでリンスした0.2 μm ナイロンシリンジフィルターあるいはテフロンPTEFシリンジフィルターで濾過滅菌します。滅菌後の凍結保護剤はコンタミネーションリスクを避けるため、1回分を小分け分注して保存することを推奨します。DMSOは生体への浸透性が高く、皮膚を通して有害な物質を体内に運び込む可能性があるので、取扱いには十分注意してください。

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(内容抜粋)

  • 細胞の凍結&融解の仕方
  • 凍結保護に関する豆知識
  • 2Dコード付チューブ
  • 凍結保存の温度について

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