培養細胞におけるsiRNAの導入を最適化するTips トップ10【後編】

培養細胞におけるsiRNAの導入を最適化するTips トップ10【後編】

みなさんは培養細胞を扱う中で、トランスフェクションにお困りではないでしょうか?

本記事では、多くの人が利用するトランスフェクションの最適化に役立つ要素10点(後半の下記5点)について紹介いたします。

※前編をまだ見ていない方はこちらをご覧ください

以下の推奨事項はすべてsiRNAに関するものですが、miRNAmimic/inhibitorにも適用できます。

 

6. ポジティブコントロールsiRNA、ネガティブコントロールsiRNAおよび未処理サンプルを実施する事による、あらゆる実験でのsiRNA導入効率の評価

siRNA導入効率を評価するため、ネガティブコントロールおよびポジティブコントロールsiRNAはすべての実験に含める必要があります。すなわち、ポジティブコントロールsiRNAで処理された細胞における標的遺伝子の発現レベルを、ネガティブコントロールsiRNAで処理された細胞の発現と比較します。

 

ポジティブコントロールsiRNAおよび細胞系では、導入効率が70%以上あればコントロールの標的mRNAの70%以上のノックダウンがみられることが予測されます。さらに、siRNA導入法に起因する細胞毒性は、ネガティブコントロールsiRNAで処理された生存細胞数を未処理サンプルと比較することで、評価する必要があります。

7.トランスフェクション試薬の選択と試薬量の最適化

トランスフェクションの効率は、細胞株や細胞種によって大きく異なります。

トランスフェクション試薬の選択について

RNAiMaxトランスフェクション試薬は、最小限の細胞毒性で、様々な細胞にsiRNAを効率的に導入します。

導入が難しい細胞系(浮遊細胞、血液系細胞、初代細胞、神経細胞)の場合、様々な濃度で少なくとも2種類のトランスフェクション試薬を試すことを推奨します。

トランスフェクション試薬の量について

トランスフェクション試薬が少な過ぎるとsiRNAの導入が低くなり、それゆえ遺伝子抑制も制限されますが、

一方で、トランスフェクション試薬が多過ぎると毒性が生じてしまいます。

また、細胞種に応じて、別のトランスフェクション試薬を必要とする場合があります。

もし、トランスフェクションがうまくいかなかった場合(ノックダウンおよび/または生存率が低い場合)は、電気穿孔(エレクトロポレーション)(#10を参照)またはsiRNA導入用のウイルスベクターを検討してみましょう。

 

8. トランスフェクション試薬とsiRNA複合体の細胞への曝露時間の最適化

トランスフェクション効率は、トランスフェクション試薬とsiRNA複合体の量に影響されます。

細胞毒性と標的遺伝子のノックダウンがともに高い場合は、トランスフェクション試薬とsiRNA複合体を含んだ培地をトランスフェクション後の8~24時間後に通常の増殖培地と交換することで、細胞毒性のレベルを低減できる場合があります。

 

9. mRNAとタンパク質の両方のノックダウンのモニタリング(可能であれば)

✔mRNAノックダウンの評価

siRNA処理の効果をモニタリングするための最も直接的な方法です。標的mRNAレベルは、通常、細胞へのsiRNAトランスフェクションの24~72時間後に定量します。

✔タンパク質ノックダウンの評価

siRNA処理の生物学的影響を把握する目的で、タンパク質ノックダウンの測定が必要な場合があり、通常、siRNA導入の24~72時間後に評価します。タンパク質発現の減少(ノックダウン)は、mRNAおよびタンパク質の代謝の速度に依存します。そのため、最も標的タンパク質がノックダウンされる最適な時期は、標的タンパク質ごとに大きく変動する場合があります。

10. 適切なバッファーにおけるエレクトロポレーションの電圧、パルス長およびパルス数の最適化

「標準的な」カチオン性脂質ベースの試薬を用いたトランスフェクションが難しい細胞株については、エレクトロポレーション(電気穿孔)が唯一の選択肢となる場合があります。

矩形波タイプのパルスを用いたエレクトロポレーションの電圧、パルス長およびパルス数はすべて、一過性細胞膜透過を引き起こす重要な因子です。

 

他のトランスフェクション手順と同様に、エレクトロポレーション条件が変わるにつれて、標的遺伝子のノックダウンや細胞死が影響を受けてしまうため、条件検討を忘れずに行いましょう!

 

いかがでしたでしょうか?

ぜひあなたの実験にも活用してみてください!

 

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