膜タンパク質ATP1B1の局在をチラミドシグナル増幅技術で見事にキャッチ(北海道大学大学院医学研究科 大場雄介氏)-「NEXT」2016年12月号掲載

膜タンパク質ATP1B1の局在をチラミドシグナル増幅技術で見事にキャッチ(北海道大学大学院医学研究科 大場雄介氏)-「NEXT」2016年12月号掲載

膜タンパク質ATP1B1の局在をチラミドシグナル増幅技術で見事にキャッチ

大場雄介 氏(北海道大学大学院医学研究科細胞生理学分野教授)
藤岡容一朗 氏(助教)/佐藤絢 氏(大学院生)

大場雄介 氏(北海道大学大学院医学研究科細胞生理学分野教授)北海道大学医学研究科の大場雄介氏らグループは、生命現象の根幹をなすシグナル伝達とその制御のプロセスを、バイオイメージング技術で視覚的に具現化し、得られた結果を元に生命の仕組を包括的に理解することを目指しています。「蛍光タンパク質を利用するFRETやライブイメージング技術を駆使して研究を進めてきました。これからはオプトジェネティクスやより多次元の蛍光観察などの最新技術を取り入れ、さらに研究を展開させたい」と大場氏は語ります。

この研究の一環で、新たに細胞膜タンパク質AT P 1 B 1(ATPase, Na+/K+ transporting subunit beta 1)の挙動を観察することになりました。「ところがこれまで研究室で問題なく使ってきた標準的なAlexa二次抗体ではほとんどシグナルが観察できずに困っていました」と助教の藤岡容一朗氏は語ります。「ちょうど受け取ったメールマガジンで、チラミドシグナル増幅法を基盤にしたAlexa Fluor Tyramide SuperBoost キットという製品を知り、早速試してみることにしました。まさかメーカーのデータどおりに劇的にシグナルが増幅されるとは思ってもみませんでしたが、使ってみると、ほとんどバックグラウンドレベルだったシグナルが、予想通り膜に局在するシグナルとして明瞭に観察できました」と続けます。実験を行った大学院生の佐藤絢氏もデータを示しつつ、「蛍光で定量すると、25倍増加していました(図参照)。この方法をベースに、シグナル伝達に伴い変化する他のタンパク質との関係や局在の変化など、確認していく予定です」とコメントします。今回、研究の基本となる染色が成功したことで、今後一気に研究が進みそうです。

[内在性ATP1B1タンパク質の蛍光染色][内在性ATP1B1タンパク質の蛍光染色]
HeLa細胞を固定・透過し、抗ATP1B1抗体(マウス)と反応後、Aは標準的なAlexa Fluora二次抗体、BはAlexa Fluor 488 Tyramide SuperBoost キット(抗マウス抗体、ヤギ)で染色。Cは、核染色(Hoechst33342,青)とBの染色(緑)との重ね合わせ画像。SuperBoostキットを使うことで、膜に局在するATP1B1タンパク質が明瞭に観察できました。

少量のターゲットの高分解能イメージングを実現!
Alexa Fluor Tyramide SuperBoost Kit

Alexa Fluor Tyramide SuperBoost Kit

Invitrogen™ Alexa Fluor™ Tyramide SuperBoost™ Kitは、ポリ-HRPを介するチラミドシグナル増幅法に、Alexa Fluor色素の高輝度性能を組み合わせることで、標準的な免疫染色よりも10-200倍も高い感度を実現します。

  • 超高感度 : 検出困難な低含量ターゲットも検出可能
  • シンプルなワークフローで、標準フィルター対応のシグナルを増幅。細胞染色、組織染色、FISH法などのアプリケーションに、従来法とほぼ同じワークフローで対応。
  • マルチカラーイメージングに対応。DAPIや蛍光タンパク質(GFPやRFPなど)と併用可能。

Alexa Fluor Tyramide SuperBoost Kitの製品一覧はこちらから

ライフサイエンス情報誌「NEXT」

NEXT2016年12月号当記事はサーモフィッシャーサイエンティフィックが発刊するライフサイエンス情報誌「NEXT」2016年12月号からの抜粋です。
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