虚血再灌流後のマウス骨格筋組織切片でアポトーシスを高感度に検出(日本医科大学 先端医学研究所 井内勝哉氏)-「NEXT」2017年5月号掲載

虚血再灌流後のマウス骨格筋組織切片でアポトーシスを高感度に検出(日本医科大学 先端医学研究所 井内勝哉氏)-「NEXT」2017年5月号掲載

虚血再灌流後のマウス骨格筋組織切片でアポトーシスを高感度に検出

井内勝哉 氏(日本医科大学 先端医学研究所 細胞生物学部門 助教)

井内勝哉 氏(日本医科大学 先端医学研究所 細胞生物学部門 助教)日本医科大学の井内勝哉氏は、これまで細胞死のメカニズムやその制御機構の研究を続けてきました。現在は、マウスモデルで虚血再灌流傷害により引き起こされる筋肉組織の変化を細胞死の視点から観察し、予防法や傷害を軽減する方法の開発への手がかりを探っています。

虚血再灌流障害とは?

虚血再灌流傷害とは、血流が止まって酸素不足(虚血)になった組織に、再度血流が復帰(再灌流)することで引き起こされ、急性心筋梗塞や脳梗塞、さらに手術時に物理的に血流を止めた場合にも起こりうる傷害です。虚血により壊れた細胞の内容物や損傷部位に集まった物質が、再灌流で全身に運ばれて障害を引き起こすと考えられています。また、再灌流によって大量に活性酸素が発生し、より組織障害が増大します。

組織切片でアポトーシスを可視化

「最近、新しいTUNEL法のキットで虚血再灌流後に骨格筋組織切片でアポトーシスが増加することを観察できました。培養細胞ではいろいろと使えるキットはありますが、組織切片用のキットは限られているので助かります。またバックグラウンドが低く、感度が高い点も使いやすいですね」と井内氏はClick-iT TUNELColorimetric IHC Detection Kit を評価します。

今後の展開について

「アポトーシスを確認できたので、次はこの評価系を使って障害を抑制する方法を試していきたい」と井内氏。まずは抗酸化作用を示す分子状水素で細胞死が抑制するかどうかを実験で確認する計画です。分子状水素の応用は、研究室のメインテーマであり、昨年、井内氏は分子状水素が遺伝子発現を制御するメカニズムを解明しました※。虚血再灌流傷害に対する予防法や傷害の軽減へ向けて、さらに研究が加速していきます。

※‘Molecular hydrogen regulates gene expression by modifying the free radical chain reaction-dependent generation of oxidized phospholipid mediators.’Iuchi,K et. al Sci Rep. 2;6:18971.(2016)

細胞増殖、アポトーシスを発色法で簡単観察
Click-iT Colorimetric IHC detection kits

クリック反応を利用し細胞増殖やアポトーシスを発色法で検出するキットです。従来法と異なり、おだやかな条件で、しかも短時間で検出できます。細胞増殖検出用のInvitrogen™ Click-iT™ EdU Colorimetric IHC Detection Kit と、ア ポトーシス検出用のInvitrogen™ Click-iT™ TUNEL Colorimetric IHC Detection Kit を提供中です。

Click-iT EdU Colorimetric IHC Detection Kitの詳細情報はこちらから
Click-iT TUNEL Colorimetric IHC Detection Kitの詳細情報はこちらから

ライフサイエンス情報誌「NEXT」

NEXT2017年5月号当記事はサーモフィッシャーサイエンティフィックが発刊するライフサイエンス情報誌「NEXT」2017年5月号からの抜粋です。
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