CTC研究の鍵は分析・測定の自動化(国立がん研究センター研究所分子薬理研究分野 林光博氏、柳下薫寛氏)-「NEXT」2018年5月号掲載

CTC研究の鍵は分析・測定の自動化(国立がん研究センター研究所分子薬理研究分野 林光博氏、柳下薫寛氏)-「NEXT」2018年5月号掲載

EVOS FL Auto2 Imaging Systemは信頼性と再現性の高いデータを提供

林光博 氏 柳下薫寛 氏 (国立がん研究センター研究所分子薬理研究分野研究員)

林光博 氏 柳下薫寛 氏 (国立がん研究センター研究所分子薬理研究分野研究員)血液検体を解析することから、従来の組織生検と比べて低侵襲性の診断技術として注目を集めるリキッドバイオプシー。主な解析対象である血中循環DNA(Circu­lating Cell Free DNA: cfDNA)と血中循環腫瘍細胞(Circulating Tumor Cell : CTC)は医療応用への期待から世界中で研究されています。国立がん研究センターでトランスレーショナルリサーチに取り組む林光博氏(写真左)と柳下薫寛氏(写真右)は、治験の付随研究として、cfDNAやCTC研究の有用性も評価しています。お二人に、CTC研究とInvitrogen™ EVOS™ FL Auto2 Imaging Systemを用いた取り組みについて伺いました。

CTC研究の現状と課題

CTC研究の現状の問題点として林氏は「現在、CTC研究では一部の機器を除き、検出技術が標準化されていません。特に、回収されたCTC数は非常に重要な情報ですが、目視でカウントされているものが多くデータとして信頼性に欠けます」と語ります。さらに、「コンパニオン診断の承認を得るためには、治験などの大規模試験で有用性を証明する必要があります。当然、レギュラトリーサイエンスの観点から、客観的で質の高いデータを再現性良く得ることが求められます」と林氏は指摘します。これらの問題に加えて、大規模試験でネックとなるのは全国の施設から血液サンプルを輸送する時間と検査に費やす手間。「EVOSの導入理由は、現在使用中の自動化リキッドバイオプシー装置で回収したCTCをシームレスに観察できて、Invitrogen™ Celleste™ Image Analysis Softwareにより細胞数の自動カウントも可能なためです。多検体を効率よく検査し、再現性良くデータを得ようと考えました。専用キットを用いると採血してから96時間以内であれば解析可能なことも大規模試験での検証を可能にする条件ですね」と林氏は話します。また蛍光染色した画像を暗室に移動することなく、コンパクトなシステムで観察できる点も有用だとコメントします。

CTCをイメージングする意義

EVOSの導入により、ポジティブコントロールにおいて細胞数を再現性良く自動カウントできたとのこと。「自動カウントができて客観的、かつ鮮明な画像を残すことができます。また、画像が包含する情報は多く、たとえば抗体染色の蛍光強度、細胞の大きさ、クラスター化の有無などが一目で分かり、説得力もあるのがイメージングの強みです」と語る柳下氏と林氏。CTCのクラスターの程度は転移性を反映しているとの報告もあります。

リキッドバイオプシーの可能性と治療戦略

「cfDNAとCTCは、それぞれの長所を活かして使い分けることになるでしょう。がん患者で、EGFR など遺伝子変異のスクリーニングやアレル率の解析を行う際にはcfDNAが有効です」と柳下氏。実際に、cfDNAの受託解析が開始されるなど実用レベルに近づいています。続けて、「薬物治療中のがん患者では、CTCの数や割合をモニタリングして、病勢を把握することができると期待されています」とCTCがリキッドバイオプシーの一翼を担う可能性について説明します。柳下氏と林氏は臨床試験の付随研究の中でCTC解析を開始しており、今後の発展が望まれています。

高速スキャンで、サクサク「画像タイリング」
EVOS FL Auto 2 Imaging System

EVOS FL Auto 2 Imaging SystemInvitrogen™ EVOS™ FL Auto 2 Imaging Systemは、生細胞イメージング、タイムラプス、画像タイリング、Z-スタック撮影をはじめとした細胞ベースのイメージングに簡便化するベンチトップ型蛍光顕微鏡です。

EVOS FL Auto 2 Imaging Systemの詳細情報はこちらから

ライフサイエンス情報誌「NEXT」

ライフサイエンス情報誌「NEXT」当記事はサーモフィッシャーサイエンティフィックが発刊するライフサイエンス情報誌「NEXT」2018年5月号からの抜粋です。
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